細胞とは生体物の最小単位であり、60兆個それぞれが生命体です。
細胞を活性化させることは、あなたを優れたものにさせることと同じこと、
ダイエットにおいて非常に大切な考え方です。
体に必要な水分の次は、細胞の質を高める食材について考えてみましょう。
細胞膜は脂質で構成されています。どんな脂質を摂取するかは、細胞の質を決定するとても重要な要素です。
また、細胞の老化を防ぐ鍵は、ミトコンドリアと運動の関係にあります。
その二つを順を追って説明していきます。
ダイエットの原点|細胞と脂質の関係
脂質は細胞に深く関わっています。一つ一つの細胞を形作っているのは、細胞膜ですが、これは脂質で作られています。
つまりどんな脂質を摂るかで、細胞の形、その機能まで左右されることになります。
また、あなたの体に病原菌が感染した緊急時には、細胞は脂質を分解して、体を守る物質を作ってくれます。
これも全て細胞膜の脂質から作られています。
脂質源は何でも良いわけではなく、細胞の機能を低下させる油もあれば、細胞を元気に健康にさせてくれる油もあります。
どんな脂質を摂るべきかは後ほど実践編で説明しますが、
若さや健康を左右する細胞機能を維持するには『良質の脂質』が必要だということを覚えましょう。
運動とミトコンドリアの関係
あなたの活動の源、エネルギーはどこから作られているか?
普段の食事で蓄えられた、脂質・糖質・タンパク質などをエネルギーに変える(代謝する)働きをしてくれています。
いわば、ミトコンドリアはエネルギー生産工場と言えますね。
食べた食材がエネルギーとなるのなら、もし意識的に食事量を適量にしていても、この生産工場の数が少なかったり、生産能力が落ちていると、エネルギーに変換されずに余ってしまう量が増えてしまい、
その分は体脂肪に蓄積されることになります。
食べ過ぎていないのに何故か体重が増えてしまう人は、こうした理由があるのかもしれません。
では、どうすれば工場(ミトコンドリア)を増やすことが出来るのか?
それは、運動量を落とさないこと。筋肉量を落とさないよう維持することです。
ミトコンドリアは加齢や筋力低下、心肺機能の低下により、どんどん数が減っていきます。
体の活動量が少ないなら、エネルギーを沢山生みだす必要はないし、
工場(ミトコンドリア)の数も少なくて済みますね。省エネモードの体はこうして作られてしまいます。
つまり、ミトコンドリアの数を維持、または増やすには、運動で筋肉量や体力を向上させることが、とても重要になってくるのです。
運動、活性酸素とミトコンドリアとの関係
ミトコンドリアはエネルギーを作り出す時に活性酸素を発生させます。
活性酸素は、細胞を錆びつかせ、老化やガン、病気の原因になることは、広く知られています。
喫煙や暴飲暴食、酸化された食材の摂取、強いストレスなども活性酸素を増やす要因です。
激しい運動はミトコンドリアを酷使することになるので、エネルギーがたくさん作られる反面、活性酸素の量も増えてしまいます。
しかし運動という行為は、免疫力を高め、活性酸素を退治する力を持つ『ナチュラルキラー細胞』を活性化させるために絶対的に必要なのです。
活性酸素を多く発生させる『運動』はカラダに良くないのか?
一生に渡り疲労困憊になる運動を続けていれば、活性酸素の害の方が上回り、きっと病気に負けるでしょう。
だけど、そんな事を出来る人はまず少ないでしょう。有酸素運動や筋トレ、趣味のスポーツなどで活性酸素が多少増えてたとしても、運動による免疫力アップ効果や筋力維持効果の方が、活性酸素を撃退してくれるばかりか、
それ以上の恩恵を得ることが出来ることでしょう。
運動が体にもたらすメリットは、心身ともに計り知れません。活性酸素の影響を気にし過ぎて運動をセーブする必要はないと私達は考えています。
余談 風邪初期には活性酵素が強い味方!?
風邪やウィルスよるちょっとした体調不良には、活性酵素を出した方がむしろ治りが早くなるようです。白血球が異物や毒素を見つけ戦っているときに活性酸素が働いているようで、活性酸素の働きの一つに、外部から侵入してきた異物(微生物)を排除することが分かってきています。
その理屈で考えると、風邪やウィルスで体調の変化を感じたら、運動して活性酸素を発生させた方が良いということです。
酷使するレベルの運動はさすがにやり過ぎですが、汗ばむくらいまで体を動かしてあげたほうがむしろ体が元気になることは、我々も経験上で理解できます。
体調が思わしくない時、特に風邪の引き始めは「無理せず体を休ませろ」と言われてきました。発熱時はさすがに「休養」ですが、風邪の引き始めならむしろ運動してから休養という流れの方が良いかもしれません。
現役パーソナルトレーナーによるダイエットアドバイスVOL3 腸を健康にするとキレイになれるへ続く